何もしないことをしてみる!?

皆さん、こんにちは!
障がいをお持ちの方の就労を支援する事業所「てんとうむし北本」スタッフの渡辺です。
本日のテーマは、現代の私たちが忙しい日常生活を送る中で、ついつい見失いがちな「本来の心」を取り戻す方法について語っていきたいと思います!

私たちの心には、「外側に向かう心」と「内側に向かう心」の2つの心が存在しているといわれています。
忙しい日常生活の中にあってはなかなか気付きにくいですが、普段私たちが自分の心として意識しているのは、「外側に向かう心」ではないでしょうか。
「忙しい」の「忙」という漢字は、「心」を表すりっしんべんに「亡」と書いて「心を亡くす」と読むとよく言われていますが、忙しくなると心に余裕がなくなり、その結果仕事でミスしがちになったり、イライラしてつい言動がきつくなって周りの人々との関係が気まずくなったりしたという経験はないですか?

それではここから、私たちが普段見失いがちな本来の「内側に向かう心」を取り戻す方法を2つ紹介していきますね!

まず1つ目が「マインドフルネス」です。
マインドフルネスが1990年代に日本に入ってきてからだいぶ時間が経過しているので、マインドフルネスという言葉だけでも多くの方が
見聞きしたことがあるのではないでしょうか。
仏教の伝統的な瞑想法から宗教的な要素を取り払って、私たちが本来持ち合わせている心を瞑想によって取り戻す方法ですね。
マインドフルネスの効果としては、ストレスを軽減させ脳を活性化させることで、仕事のパフォーマンスを上げることが期待できるとされています。
ちなみに私たちの脳内で湧き起こる思考は1日に何回だと思いますか?
意識していない思考を合わせるとなんと1.5万~6万回だそうです!
そのうちの約80パーセントがネガティブな思考、つまりは雑念なんだそうです。
私たちが本来のパフォーマンスをなかなか発揮できない理由が分かりそうですね。

マインドフルネスの効果を最大限に発揮させるには、専門知識を持ったトレーナーについて実践することが必要ですが、
自宅でできるプチ瞑想でも効果はあるようです。
私自身も数年来1日15分のプチ瞑想を実践してきて、その効果を実感しています。
ネガティブな思考にとらわれなくなりましたし、ありのままの自分を素直に受け入れられるようになりました!

2つ目の方法が、欧米で話題となったストレス軽減法の「オランダ発のニクセン」です。
ニクセンとは、オランダ語で「niksen」と表わし、「何もしない」という意味の動詞だそうです。
窓の外をボーっと眺めてみたり、近所をぶらぶら散歩してみたり、ソファーに寝そべって音楽を無意識に聴き流してみたりしてみるといった、
目的を持たずに何かをすることで、これからの予定や現在抱えている問題からいったん離れてみることが大切なのだそうです。
実際にオランダでは、「バーンアウト(燃え尽き症候群)」に陥ったクライエントのセラピーにも取り入れられているようですね。

                                                    
忙しい現代人は、「何もしないこと」に対して「怠けている」とネガティブに捉えて、せっかくの休日にも関わらず、
いろいろと予定を入れてしまいがちなのではないでしょうか?
ニクセンを実践することで得られる効果として、「心身をしっかりと休息させることで体調を回復させることができる」、
「脳をストレス状態から解放させることで、創造性や集中力を取り戻すことができる」のだそうです。

マインドフルネスは瞑想によって雑念を取り払い、今この瞬間に意識を向けることで過去や未来にとらわれた自分を解放することを目指す!
一方ニクセンは雑念が生じたり時間がただ過ぎていくのを受け入れることで、ありのままの自分を取り戻すことを目指す!
アプローチの仕方は違いますが、どちらもストレスを軽減させることで、創造力や集中力を取り戻し、仕事のパフォーマンスを上げる
ことを目指しているところは共通していると思います。

どちらか一方が優れているということはなさそうですので、自分の生活スタイルにあったやり方を取り入れて、
皆さんの生活の質を高めてみてはいかがですか。

本日もご覧いただきありがとうございました!