初心忘るべからず

みなさんこんにちは!
就労移行支援事業所てんとうむし北本の利用者H.Kです。

私は弓道をしています。
始めたのは高校生の部活からです。
3年生になって首のヘルニアになり断念しました。

それでも、弓道がしたい。
自分の弓は手放しませんでした。
私は弓道を一生続けようと思って始めたのです。
五段まで取る気で始めたのです。
それがあっけなく続けられなくなり、かなり精神的に落ち込みました。
あんまり思いが強いと、挫折した時の痛手はかなり大きいです。

しばらくして、手術をしました。
自宅で弓を触ったり、時々素引きをしたり。
(素引きは矢をつがえず、弓を型通り引っ張ります。
。野球の選手の素振りと一緒です。)
また引きたいけれど、引いたらどうなるかわからない。
お医者さんに伺っても、わからないというお返事でした。
諦めモードで何年も月日が経ちました。

ある日、本を読みました。

「余命半年だとしたら何をする?」

そう書いてありました。
私の答えは。

「弓道。」

私の気持ちは決まっていました。
怖いけれどもう一度やってみよう!
そうだ、友達のお父さんが弓道の先生をしている。
私はすぐに友達にLINEで連絡をしました。
彼女のお父さんとも連絡が付きました。

その次の日です。
友達が、

「ねぇ今どこにいる?」

道場の名前を4つあげ

「どこが一番近い?」

私は一番近い道場の名前を告げました。

「道具は持っている?これから来られる?」

「はぁ?!」

思い立ったが吉日。
その思いの冷めないうちに、道場に来い!!

私は道場に行きました。
ゴム弓を引き、次は巻き藁、そして的前へ!

パンッ!

隣の的に中りました。
それでも中って嬉しかったです。
また弓が引ける。

もちろん怖かったです。
ヘルニアになった時には腕がしびれて、弓が持てなくなったのですから。
27年ぶりに立った的前。

的を見て、高校生の時と変わらない。
見え方も何もかもあの時と一緒。
年齢は大分おばさんになったけれど、自分との真剣勝負。

常に的に真剣に向き合ってきた。
初心忘るべからず。

今は、顧問だった先生に会って言いたい。
私は、くじけても諦めていません、と。