五度目の「てんとうむし」ブログ。
てんとうむし北本に、お世話になっている利用者です。
今回は初めて私事ではなく、
てんとうむし北本でのイベントについて書かせていただきます。
三月三日の雛祭イベント「ちらし寿司を食べよう」についてです。
ちらし寿司と言っても、始めの予定では、「市販品を混ぜるだけです」
それを聞いて「ちょっと待てよ」そう思いました。
料理経験者の私には全て手作りでも難しいことではありません。
指導員の方に、「手作りで出来ませんか」と、申し出たところ、
翌日、長岩代表から承諾をいただきました。
代表との打ち合わせでは、食材と、予算、それと私を含めた
6名の調理選抜メンバーを決めました。
代表には「紅生姜は絶対入れてね」そう言われ、紅生姜はメモに〇印、
絶対に忘れないためにです。
前日に、戸上施設長と買い出しに行きました。
まずは野菜類から籠に入れ乾物類を選びました。
私が食材を選び、施設長はスマホアプリで計算しながらです。
「今、いくらですか?」と残額を計算しながらです。
「出来る限り利用者さん達に喜んでもらいたい」
そう思って二人で必死でした。
そんな気持ちで二人は売り場内を歩き回り、
食材の価格を見ては、籠に入れたり出したり交換したり。
それは、ハマグリの澄まし汁を用意したかったからです。
少しでも豪華に振る舞いたくて。
歩き回って、なんとかハマグリを買うことが出来ました。
二人で「買えた!」と喜んで会計を終えましたが、
やってしまいました。買い忘れです。
予算ギリギリだったことで、より嬉しかったのですが、
三本のペットボトルの飲料追加で数百円のオーバーとなりました。
二人で「大丈夫かな?」「悔しいな」そんな思いでした。
「申し訳ありません、代表」
三月三日の当日、なんと前日の買い出しで歩き回ったことで、
私の体は激痛でした。
それに加えて、この日は痙性が強くて手が震えて力が抜けない状態でした。
私は出来る限り手を出さないと決めていましたが、
「錦糸玉子だけは私でなければ出来ないだろう」そう思っていました。
調理が始まると、選抜のみなさんが「次は何をしますか?」と、
積極的に楽しく、慣れない手つきでも順調です。
二名の男性利用者さんは硬い食材の切り分け、
三名の女性利用者さんは細かな作業を担当していただきました。
予想以上に作業が順調で早く終わってしまい、
あとは錦糸卵と焚き物の煮上がりを待って、澄まし汁を作るだけです。
「痛いー。でもやらねば」そう思っていると
「錦糸卵作らせてください」と、女性利用者さんからの驚きの言葉。
お客様からお金をいただく訳ではありません。だから任せました。
教えることよりも自分でやってしまえば簡単です。
でも今日の私の体調では「錦糸卵作らせてください」その言葉が
天使の言葉のようでした。
その出来栄えは十分なものです。
もちろんお店ではお叱りを受けることでしょう。
それでも形を修正して細く切ってしまえばいいのです。
焼き上がった卵を切る女性利用者さんは器用に綺麗な細切りに
仕上げてくださいました。
大量の海苔を根気よく切り続ける女性利用者さん。
「頑張るなぁ」と感心させられました。
最後は焚き物とハマグリの澄まし汁です。
昨日、なんとか入手した大切なハマグリです。
繊細な味付けだけに失敗は許されません。
それでも緊張する姿なんて見せられません。実は自信満々でしたけど。
そして、ちらし寿司と澄まし汁は仕上がりました。
しかも素晴らしいのは時間ピッタリで仕上がり、
正午のチャイムで盛り付け開始です。
具材は全て分けて用意しました。
好き嫌い対応で、みなさん各自で盛り付けです。
食べ始めた利用者さんからは、嬉しいお言葉をいただきました。
それサポートしてくださった利用者さんのお陰だと思います。
みなさん立派でした。
私は指示と味見しかしていませんからね。
料亭程ではないですが、
立派な「てんとうむし食堂」だったと言ってもいいでしょう。
私の通所期限は今年の6月末までと僅かです。
次の料理長は誰になるのか?楽しみです。
最後にお礼の言葉です。
「ありがとう」完璧にサポートしてくださった利用者さんへ
「ありがとう」沢山食べていただいたみなさんへ
「ありがとうございます」私のわがままを承諾してくださった長岩代表へ