アドラー心理学を参考にした心理学のお話 第11回 - てんとうむし通信 - 埼玉県指定 就労移行支援事業所 てんとうむし北本
おはようございます。
埼玉県北本市で障害をお持ちの方の就労をサポートする福祉事業所
「てんとうむし北本」の桜井です。
暑い日が続きますね。
今年の5月は観測史上の中でも夏日となった日がかなり多いらしいですね。
こんな時テレビやラジオでは「異常気象」なんて言葉が使われます。
しかし、本当に異常なんでしょうか?
学生時代に地球科学のある教授がこんなことを言いました。
「地球温暖化っていうけど、地球の長い歴史で見たらもっと暑い時もあったんだよ」
確かにそうですよね。
何が異常か、何が正常かなんて、
それをはかる物差しによって変わってしまいますよね。
ともあれ、毎日暑い日が続きますね。
皆さん脱水症状や熱中症等には気を付けてくださいね。
さて、前回の「世界を信頼していること」についてもう少し説明しますね。
皆さんは「信用」と「信頼」の違いは分かりますか?
人を信頼できるということと信用できるということは別のことなんです。
信用するとは、何かの証拠を基にその人を信じることです。
信頼するとは、何の証拠もなくその人を信じることです。
例えば、お金を融通してもらうとしましょう。
その際には、銀行では様々な書類を提出するなど、自分に返済能力がありますよ、
ということの証拠を出さなくてはなりません。
これは信用ですよね。
一方で、金額の書いていない小切手を、
「あなただったら大丈夫。自分の一番いいと思うように使いなさい」
と言って渡す。
自分にとって大きなリスクがあっても証拠なしに相手を信じる。
これは信頼でしょう。
言い方を変えれば、
「信用」は条件付きの人間関係
「信頼」は条件なしでの人間関係
と言えるかもしれません。
「信用」は裏切られることはありますが、「信頼」は裏切られることはないのです。
人を「信用」しかできない人は、常に相手に疑いの目を向けて、
信じられる証拠を探しています。
同時に自分が、他人に対して信じられる人間かどうかをいつも気にしています。
日常的に、自分や他人を疑っていたのでは、健康だとは言えませんよね。
自分の生きる世界の全てを信頼するのはなかなか難しいと思います。
時には疑うことや「信用」による人間関係も必要になるときはあると思います。
先ずは、自分の身近なものに関しては「信頼」していってはいかがでしょうか?
それだけで少し考え方や気持ちの持ちようが変わってくるかもしれません。
先ほどの教授の話ではありませんが、
他人を見る物差しを変えてみると、その人が違って見えてくると思いますよ。
次回は「所属感」についてお話しますね。