「センメルヴェイス反射」

みなさん、こんにちは。
就労支援事業所「てんとうむし北本」に通う利用者のT.I.です。

今年はてっきり梅雨が来ないものだと思ってましたが、そんなことはなかったですね。笑
雨が嫌いだという人も少なくないと思いますが、なんとか乗り切っていきましょう。

最近、他の寄稿者の方々が本の紹介や心理学的な説明をされているのをちょくちょく
見ていましたのでその流行りに乗らせていただきたく
私は「センメルヴェイス反射」なるものをご紹介しますね。

センメルヴェイスとは、イグナーツ・センメルヴェイスという医師の名に由来します。
1847年、オーストリアのウィーン総合病院に勤務していた彼は、
出産した母親が産褥熱(さんじょくねつ)という病気にかかって死亡する現象を観察して、
分娩を担当する医師の手が原因ではないかと考えました。
そこで、分娩を担当する医師の手を消毒することにしたところ、
産褥熱による死亡が劇的に減少しました。

センメルヴェイスは、この大発見を上司の医師に報告しましたが、
医師たちは誰もこの大発見を受け入れようとはしませんでした。
この発見が事実だとすると、医師たちは「長年、医師が素手で大勢の母子を殺してきた」
ということになってしまいますからね。

主流派の医師たちにとってはそんな事実は到底受け入れられるものではありませんでした。
こうして、主流派の医師たちは、センメルヴェイスの発見を一蹴し、無視し続けましたと。
結局、1850年、センメルヴェイスはウィーン総合病院を解任されてしまいます。

その後もセンメルヴェイスは、自らの主張を唱え続けましたが、
1865年、彼はついに異常者とみなされ、精神科病院に送られてしまいました。
センメルヴェイスは、精神病棟から逃亡しようとしましたが、
守衛たちに取り押さえられ、暴行を受けてしまい、そのときのケガがもとで
亡くなってしまいました。。。

こんな気の毒にもほどがあるエピソードから

【過去の通説と矛盾する事実や常識の尺度から外れた現象を権力によって訂正したり妨げたりする行為】を

「センメルヴェイス反射」

と呼ぶようになったそうです。

この用語自体はあまり広くは知られていないように思えます。
でもこれって簡単に言うと、自分のミスを頑なに認めようとしないだとか、
他人の意見をよく検証もせず聞き入れないということに尽きるのではないかと。

私はこういう人間にはなりたくないですねぇ笑

でも、素直にミスを認めるって意外と難しいですよね。
センメルヴェイスのエピソードは命に関わる極端な事例ですけど。

天動説vs.地動説もこの典型的な例なのではないでしょうか。
結局、事実は事実なのでいくら攻撃しても変えることはできないです。
たとえ最初は受け入れられなくても時間が経つにつれて
段々と浸透していくものなのかもしれません。

ちなみにこの「センメルヴェイス反射」を何がきっかけで知ったのかというと

「奇跡の経済教室」という書籍から学びました。
この2冊でなんと高度な経済知識がひととおり学べてしまうという非常に優れた内容で構成されており、
Amazonレビューでは【基礎知識編】が1373個の評価でなんと星4.5
【戦略編】では720個の評価で星4.6とかなりの高評価です。

経済というとなんだか小難しいイメージを持たれる方は少なくないと思います。
しかし、この本は中学生なら誰でも読解できるくらいの内容でとても読みやすく
言われてみればそうだよな、という事実を説明してくれています。
だからこそAmazonレビューで数多くの高評価を受けているのではないでしょうか。

ちなみにですが、私はこの本を読むまでは一冊読みとおしたことがないくらい大の読書嫌いでしたが、
そんな私が2冊とも読みとおしてしまうだけでなく、
ちゃんと理解して記憶に定着してしまうほどインパクトのある書籍です。
まさに奇跡だなと笑
もし、興味を持たれた方は【基礎知識編】→【戦略編】の順で読まれること、
強く推奨いたします。
「センメルヴェイス反射」がどう関わってくるかは読んでからのお楽しみということに。
今度の奇跡はあなたに起きるかもしれません。^^

ここまで長々とお読みいただきありがとうございました。