「障害」という言葉について、私が思うこと(前編)
みなさん こんにちは。
就労移行支援事業所「てんとうむし北本」
利用者のMです。
今回が5回目のブログになります。
今日は、〝障害〟という言葉について 私が思うことを
前・後編の2回に分けて 書きたいと思います。
少し硬い内容になるかもしれませんが、こんな事を考えている利用者もいるんだな…
くらいに思って 読んでいただけたら幸いです。
〝障害〟 と 〝障がい〟
みなさんは、この2つの言葉の違いを どの様に捉えていますか?
それぞれの言葉から、どの様な 印象を受けますか?
私も 自分が心の病気で通院を始めて、自分は障がい者なのかなぁ…と思うまでは、
あまり深く考えたことはありませんでした。
むしろ 元気だった頃に、テレビか何かのニュースで
〝障害〟という言葉を〝障がい〟と表記をする自治体が増えている
という内容を目にして、何が違うのだろう…と その時は思っていたくらいでした。
でも実際に、自分が障がい者として 日常を過ごすことが多くなり、
多くの場所で この言葉を見たり聞いたりすると、
なぜ この言葉で、この漢字を使うのかなと 少し怒りに近い感情すら湧いてきます。
そこで 〝障害〟という言葉の漢字を 分析してみると
(※ある一部の辞書から参照しているので、意味については この他にも諸説あります。)
障…へだてる、さえぎる、さわる、さしつかえる(邪魔をする との意味もある)
害…そこなう、きずつける、こわす、さまたげる
みなさんがよく目にする この文字を使った漢字(熟語)といえば、
故〝障〟・支〝障〟・保〝障〟・公〝害〟・傷〝害〟・〝害〟虫
など、あまりよいイメージを持てない言葉が 多いのではないでしょうか。
私が この〝障害〟という文字から連想するのは、何かに差し支えがある害
(=悪いもの)ということです。
障がいは、生まれつきの先天的な場合もあれば、事故や病気で発症したりする
後天的な場合もあります。
つまりは、健常者と比べて 出来ないことがあったりすること(=障がい)は、
害であるのか? と私は思うのです。
きっとこの世の中で、好きで障害を負う人なんて いないと思います。
それを、よいイメージを持てない言葉で表現をするのは
何か違うのではないか…と 感じます。
では、見方を変えて この〝障害者〟という言葉は、
他国では どの様に表現されているのか。
よく使われる英語で 調べてみると、
・handicap(ハンディキャップ)
スポーツなどで実力差を調整するための単語(略して〝ハンデ〟)として、
日本でも馴染みのある言葉。英語圏でも比較的よく見かける表現ではある一方、
不快に思う人がいたり、本来の意味とは別に
「物乞いをする人が手に帽子を乗せている状態(cap in hand)」を
連想させることがあるため、別の表現を推奨する団体もある。
・disabled(ディスエイブルド)
最も一般的に使われている表現。アメリカでは主に
「persons with disabilities」「people with disabilities」という表現が使われるが、
イギリスでは「disabled persons」「disabled people」という表現が一般的と言われている。
・crippled(クリップルド)
古い小説などで使われている表現だが、昨今では差別的な表現と言われている。
(ただし、障害者を指す以外の場面で使うと
「ダメになる、無効になる」という意味になり、問題はない。)
・challenged(チャレンジド)
1990年代にアメリカの新聞で使用されてから普及した表現で、日本では2009年に放送された
テレビドラマのタイトルに使用されたこともある。「(神から)与えられた困難に挑戦する人」
「挑戦する使命やチャンスを与えられた人」というポジティブな考えから生まれていて、
働くことなどによって積極的に社会に参加しようとする障害者、という意味合いがあるが、
その一方で、表現が遠回しすぎるのではないか、と反対する意見もある。
(同じく遠回しな表現に「differently abled(ディファレントリー・エイブルド、
異なった能力を持つ)」というものもある。)
(この続きは、次回 後編のブログにて。。)