「如実知見」とは!

みなさん、こんにちは。
埼玉県北本市の「障がい者福祉施設」
就職・再就職をサポートする
「就労移行支援事業所」
「てんとうむし北本」スタッフの渡辺です。

皆さんは、「如実知見」という言葉を聞いたことが
あるでしょうか?
「如実」という言葉は、ご存じかと思います。
物事が「如実に現れる」といった使い方をしますね。
「知見」は、「知見を深める」といったように、「物事を
見聞きして得た知識」を意味する言葉として使われます。
それでは四字熟語になった場合は、どんな意味になる
のでしょうか?

実は「如実知見」とは、仏教で使われる言葉です。
「現実をありのままに見る」とか、「事実を事実として、
ものごとの真相を正しく見極める」という意味です。
仏教では、私たちの日常での苦しみの原因は、現実
をありのままに見ることができないこと(仏教では
無明といいます)が根本にあるとされています。

私たちは「現実をありのままに見ている」ようで、実は
個々の認知のフィルーターを通して、現実に対する意味
づけを無意識に行っています。
認知のフェイルターとは、個々人が親の躾や学校での
教育、または日常的に触れる多くの情報によって形成
された価値観や思想とも言えます。
感覚器官である目に入る現実は同じであっても、脳内
で加工されて認識されるため、様々な齟齬が生じて
しまうのですね。
世界で広がる保守思想とリベラル思想の対立や分断、
SNSでの炎上などが分かりやすい事例といえます。

仏教は、約2500年に開祖である仏陀によって説か
れた教えですが、2500年経っても我々は変わって
いないのかもしれませんね。

ChatGPTをはじめとする生成AIの進化によって、
私たちの日常を取り巻く事実とフェイク情報との境界
は、今後益々曖昧になっていくと考えられます。
私たちは、どのように対処していけばよいのでしょうか?
マスメディアやSNSから流れてくる情報を無意識に
受け入れて反応してしまうのではなく、一旦批判的に
考えてみたり疑問をもってみることが必要なのでは
ないでしょうか?
「如実知見」という言葉を、是非皆さんの頭の片隅に
置いていただければ幸いです!

本日もご覧いただきありがとうございました!